2015年5月22日発行

【働く女子のピンチャン術】②〜乳がんを乗り越えた暁の達成感に目を向ける

はじめての乳がん(亜紀書房・土屋美樹著)

【5月22日、mulan=東京】


■究極の状態だから出る、自分ならではの価値観


今回は、ピンチを活かして「自分らしさ」の再発見する方法を一つ、ご紹介したいと思います。

乳がんを患ってみて、改めて実感したのは、

「私って、追い込まれると、めちゃくちゃ奮起するタイプだ」

ということ。負けず嫌いで、能天気な性格であることは自認していましたが、「まさか、これほどとは!」と、妙に感心してしまったくらいです。

「やっぱり、悪性でした」

主治医から精密検査の結果を知らされたとき、真っ先に思い浮かんだのは、

「悪性とわかったことだし、いっちょ、やったるか!」

「(がんという強敵を前に)なんか、おもしろい展開になってきたぞ!」

付き添いで来てくれた、ビジネスパートナーで友人のカナザワが完全フリーズしているのを横目に、ショックを受けるどころか、ワクワクしている自分がいることに、驚いたものです。

よく、「究極の事態に追い込まれたときこそ、その人が出る」と、言います。究極の選択って、理性を働かせている余裕はありませんから、その人らしい判断基準が顔を出すのは、当然のことといえます。

この論理で言うと、私はピンチになればなるほど、奮起する、ワクワクする、という、素質を持っているといえるわけです。

ちなみに、生まれ持った素質がわかる、大人女子のたしなみ統計心理学「i-color診断」(http://www.i-color.info/無料i-color診断はこちら/)によると、私の素質は、コーラル。一発逆転を演出するのが大好きで、難題をクリアしたときを思い描きながら、口では「大変だぁ〜」と言いつつ、実はニヤニヤしながら取り組む、という傾向があります。

前述の乳がんの告知の際も、そのものズバリな反応をしていたことに、思わず、吹き出してしまいました。


■注目すべきは、どう反応したかより、なぜそう反応したのか


あまり考えたくないことですが、もし、ピンチやトラブルに巻き込まれてしまったら、せっかくなので、どう感じたか、どう反応したか、と向き合ってみるとよいと思います。その際、注目して欲しいのは、感じた内容や反応した内容ではなく、感じた、反応した理由の方。

例えば、私のケース。「いっちょ、やったるか!」の背景にあったのは、

「がんと言えば、数ある病気の中でも、大病に属する病。ってことは、これを乗り越えたら、めちゃくちゃ大きな達成感が味わえるはず。何が何でも克服して、大きな達成感を味わいたい!」

という思いでした。大病を患ったという事実より、乗り越えた暁の達成感に釘付けになっていたからこそ、ショックよりワクワクの方が大きくなっていたわけです。

この大きな達成感を味わいたい!という理由こそが、私の重要な判断基準のひとつでした。思えば、仕事でも、予算が少ない、スケジュールが超〜タイト、条件が厳しいなど、ちょっと難しい案件の度に「いっちょ、やったるか」スイッチが発動。その結果、通常の仕事より高い評価を得ていたものです。

つまり、「やったるか」スイッチを発動させることが、ワクワクしながら成果を出す、という私の成功パターンのひとつなのです。


■ピンチに陥るのを待てない


ピンチに陥るのを待てない、という方は、

「もし、究極の事態に陥ったら、自分はどんな判断をするかな? その理由は何かな?」

と、想像してみるのもよいと思います。

ピンチはチャンス! 転んでもただでは起きない精神で、豊かなキャリア、人生につなげて行ってくださいね。【了】



土屋美樹(つちや・みき)
ココロもサイフも満たされる「恋する仕事」発見マガジン『はぴきゃり』(http://www.happycareer.jp/)編集長。“転んでもただでは起きぬ”をモットーに、働く女性のキャリアや人生の「困った」を「チャンス」に換えるお手伝いをしている。近著に『はじめての乳がん』(亜紀書房)がある。


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